やつあたり文化論 筒井康隆
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客を馬鹿にすることで笑いを強制する落語家や漫才師を怒り、国民的ムードにばかり気をつかう政治家の続出を怒って大日本悪人党を待望する。教育ママの精神構造や悪宰相の必要性を説き、家元さわぎや私道さわぎから、現代SFの特質とは何かを論じる。筒井康隆一流のユニークな視点から、現代文明のさまざまな事象を痛快なユーモアと爽快なエスプリで論じたエッセイ集。


☆私はファンなので、読んで面白かったが、古さは否めず、そう言えばあんな時代もあったな、と回顧の意味での面白さはあった、と言うのが、正直な感想。
 書き始め当初は、それなりの意気込みがあったのだろうが、「文化論」と言える程、内容の統一性は窺えず、雑文集に終わってしまった感があるのは残念。


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