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紀元324年、ライヴァルのリキニウスを敗走させ、ただ一人の最高権力者として内戦を勝ち残ったコンスタンティヌス。帝国全体の一新を企て、自らの名を冠した新都コンスタンティノポリスを建設。帝国の絶対専制君主として君臨したコンスタンティヌス帝は、旧来の安全保障の概念を放棄し、キリスト教を特権的に振興。ローマをまったく別の姿に変えてしまう。それは中世のはじまりの姿だった――。


☆キリスト教を振興させ、キリスト教徒からは「大帝』とあがめられるコンスタンティヌス帝。ローマ帝国は、一神教であるキリスト教とは、本来相容れない事が、よくわかった。
 それでも、キリスト教を入れてしまった。「暗黒の中世」への一里塚か。


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