バカにつける薬 呉智英
無題



☆大衆蔑視が看板の呉智英らしい論戦集。通常プロの論客なら避けるであろう、一般読者にまで喧嘩を吹っ掛けるのは彼の立場なら当然だろうけど、観客と場外乱闘してしまうプロレスラーみたいで、傍観者としては楽しく痛快だ。
 もっとも彼自身が寄って立つものが「封建主義」なので、世の中の主流派にはなり得ないし、そう意識して暴れれているようにも見える。一貫して立場が変わらない彼の「喧嘩上等」ぶりを楽しめばそれで良い本。


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