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被害者は一瞬で首を捻られ、殺された。殺し屋の名は、首折り男。テレビ番組の報道を見て、隣人の“彼”が犯人ではないか、と疑う老夫婦。いじめに遭う中学生は“彼”に助けられ、幹事が欠席した合コンの席では首折り殺人が話題に上る。一方で、泥棒・黒澤は恋路の調査に盗みの依頼と大忙し。二人の男を軸に物語は絡み、繋がり、やがて驚きへと至る! 伊坂幸太郎の神髄、ここにあり。

☆「二人の男を軸に物語は絡み、繋がり、やがて驚きへと至る!」とあったが、確かにビックリ。首折り男と黒澤は、最後まで全く絡む事なく、終わってしまう。一つ一つの作品は面白く読めたが、これは作者らしい構成の長編かと勘違いしてしまった。
 ともあれ、こんな宣伝文句は良くないと思う。立派な詐欺だ。


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