CLANNAD
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「けいおん!」の京都アニメーションが贈る伝説のアニメ。原作はピュアな感動に満ちたストーリーで人気を博した同名の恋愛アドベンチャーゲーム。
☆このタイトルは「家族」を意味するらしいが、家族愛がテーマなのに、原作ゲームが、主人公がハーレム状態で、各ヒロインルートをクリアせねば先へ進めない「ギャルゲー仕様」の制約を受けている。アニメではそんな制約をものともせず、メインヒロイン渚ルートに他のヒロインルートも取り入れて構成し、全体的に感動的なストーリーになっていて感心した。

   あまり評判の良くないギャグシーンも、かなり重い各ヒロインルートで泣かせるための演出として見れば、納得がいく。もっともギャグと言うよりキャラ作り自体がエキセントリック過ぎて、オタクでない人には引かれるであろう事は否めない。私自身は「ことみ」シナリオの出来が見事と思ったが、コミュニケーション障害を通り越して幼児退行とさえ見える少女が、授業免除の天才とはどうしても思えなかった。

 感動的なラストも綺麗にまとめたようであるが、よく考えるとひどく不自然。芝居を見たことすらない渚がどうして演劇の舞台に立つことを夢とするのか。都合良くキャラを動かしているだけに思えてしまう。

 その他気になる点は沢山あるのだが、感動的なシーンの演出力は素晴らしい。ゲーム原作アニメの到達点と言っとも良いと思う。

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