あの頃ぼくらはアホでした 東野圭吾
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命がけの学生時代!抱腹絶倒の青春記。小学校から大学まで、疾風怒濤の学生時代をパワフル&赤裸々に語る爆笑エッセイ。
☆ほぼ同世代と言うだけで、私とほ共通項がないと言うか、ほとんど正反対と思える東野圭吾のバカ話はとても楽しく読むことが出きた。自分や自分に関わる人物の事を、犯罪行為も含めて悪く書くのは悪趣味だが、だからこそ面白い。正直作者の人間性を疑ってしまう感もあったが、あえて露悪的に書いたところもあるだろう。意味もなくくだらない怪獣話をしてしまうのも、リアルタイムで「アホ」であり、書名に忠実ではあった。いい奴より、ロクでもない奴だけど話が面白い奴の方が、作家としては正しいのである。

 何に遠慮したのか、思わせぶりな終わり方だけは頂けなかった。あえてそのように書いたのかも知れないが、それが作者の思うツボだとすれば、一寸悔しい。


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