あの夏で待ってる 81sBxq-ZncL__SX300_
男の子には「なにもないけど、なにかしたい」という漠然とした気持ちがあった。だから仲間と一緒に映画を撮ろうと相談していた。そんな時、「特別」な女の子がやってきた。そして男の子の気持ちを「特別」にした。男の子の名前は、霧島海人。女の子の名前は、貴月イチカ。彼らの夏が始まる。僕らは、あの夏で待ってる…。
✩私はいわゆるアニメオタク(悪い意味ではない)ではなく、アマゾンレビューで多くの方が言及されている「おねがいティーチャー」と言う先行作品も全く知らない。あくまでこの作品単体でのレビューを試みたい。

 視聴を始めてすぐに感じたのが、「眼鏡」へのこだわり。主人公もヒロインもメガネが目立ったが、特にヒロインがメガネ女性と言うのは、「メガネっ娘」と言う萌えジャンルが存在する18禁以外のアニメでは珍しいと思った。私見では、ヒロインが年上である事を示す意味だったのではないかと推測したのだが、あまり感心しなかった。ヒロインは主人公の熱烈な憧れの対象であり、他者のセリフなどから人目を引く抜群の美女と言う設定のはずだ。別に眼鏡女性に偏見はないが、ヒロインのルックスが眼鏡を掛けた単なる年上女性(例えば女教師)にしか見えなかったのは、私だけだろうか。ヒロインの姉の方がよほど美形に見えたのだが。

 主人公がなぜか女性キャラに好かれてハーレム状態になるのはギャルゲー仕様と思ったが、それ事態は許容出来る。が、本来モテそうにない文系オタクキャラなだけに、正直違和感はあった。それに加えて「メガネ」は印象が強烈過ぎる。

 主人公とヒロインの恋愛模様を基軸に、他のキャラを交えた高校生同士の想いの擦れ違いを描いたストーリーは、定型的だが楽しかったし、ラストのドタバタ劇も含めてエンタメ性は高い。しかしながら強引なエピソードを積み重ねて(例えば沖縄旅行)無理矢理短期に複雑な恋愛模様を作り上げた感は否めないと思う。

 まとめればヒロインが宇宙人だと言う設定も含めて不自然ではあるが、高校生同士の甘酸っぱい恋愛を描く エンタメ性の高い作品だったと思う。

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