日本人改造論 父親は自分のために生きろ ビートたけし>
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「笑いは体にいいよ、体に。あと精神的にね、一回オレはどうせくだらないと開き直った瞬間にね、世界が開けますよ」――セコくてかわいい日本人。つらいと逃げちゃう日本人。今、私たちに足りないものって何?


☆相変わらずの毒舌芸で、読んだ覚えのある話も多いなと思ったら、過去に出版された本の焼き直しのようで。そりゃ読んだことがある筈だ。その分評価を下げたけど、内容的にはとても良いと思う。近刊ではまともな論も目立つたけしだけど、暴論を吐きまくってるのが素晴らしく、自己のスタイルに忠実で読んでいて爽快だ。タイトルの「父親は自分のために生きろ」は、酔っぱらって家族に迷惑を掛けるような駄目親父を肯定する、どうしようもない暴論だけど、そうゆう人間だった私は生きる勇気を貰ったのだ。駄目な奴を容赦なくこき下ろしながら、それでもいいじゃないかと開き直らせてくれるたけしの優しさを感じる、駄目人間にオススメで、まともな人には向かない。

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