勝負の極意 浅田次郎
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私はこうして作家になった! どうしても小説家になりたかった男は卓越した博才と商才を駆使し、ついに悲願を成就――直木賞作家が履き続けた二足のわらじとは? 痛快人生必勝エッセイ。


☆私は競馬に入れ込んでヨメに内緒で借金を作り、プチ修羅場になった苦い経験がある。浅田次郎の著書はこれしか読んだことはないのだけれど、ちょうど競馬に熱中していた暗黒時代だったかな、と思い出した。後半の競馬で設ける指南については大いに頷ける内容なのだけれど、それが実行出来れば誰も苦労はしないと言う内容。前半の、浅田さんの作家になる夢を実現したストイックな努力を読んで、そういう事が出来る人なんだなと納得。ちょうど今三島由起夫を読んでいるところなので、彼の自決に影響されて自衛隊に入隊してしまった話はとても興味深かった。
 単純に話としては面白いのだけど、競馬指南として読み真に受けるのはとても危険。やはり浅田さんのストイックさが競馬で儲けるための必要条件なので、生半可にマネしたら大火傷は必至。ホントお前が言うな、と言うレビューで申し訳ないけど。

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