死神の精度 井坂幸太郎
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こんな人物が身近に現れたら、彼/彼女は死神かもしれません──(1)CDショップに入りびたり(2)苗字が町や市の名前と同じ(3)会話の受け答えが微妙にずれていて(4)素手で他人に触ろうとしない。1週間の調査の後、死神は対象者の死に「可」「否」の判断を下し、「可」ならば翌8日目に死は実行される。ただし、病死や自殺は除外。まれに死神を感じる人間がいる。──クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う、6つの人生。金城武主演で映画化された原作です!


☆いかにも中高生が好みそうなラノベ的設定。アイディアはありふれているので、それをどう生かすかが作者の腕の見せ所と思うが、一作読んだ時点ではやや期待外れだった。見た目ではわからないが実は人間でない、と言う設定がそれほど面白くなく、(当たり前だが)人間性に欠ける死神に共感出来ないと言う恨みだけが残った。最終話まで読んで連作の構成力に感心し評価を上げたが、井坂幸太郎ならもっと上手く料理出来たのではないか、と言うのが正直な感想である。それだけ難しい素材と言うことだろうか。


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