コードギアス 反逆のルルーシュ
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超大国ブリタニア帝国に占領された日本=エリア11。そこに生きる二人の少年、ルルーシュとスザク。「ギアス」の力を手に入れ、世界を壊そうとするルルーシュ。ナイトメアフレーム「ランスロット」を操り、世界に理想と真実を求めるスザク。二人の対照的な生き方は、やがて帝国を揺るがす大きなうねりとなっていく。


コードギアス 反逆のルルーシュR2 (第2期)
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人気アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」の第2シリーズ。仮面の魔人「ゼロ」として日本解放のためにブリタニア帝国に戦いを挑んだルルーシュだったが、その野望はスザクの手で絶たれてしまった…。だが一年後、再び「ゼロ」が姿を現す。果たして、彼の正体とは!? そして今、世界を覆すべく新たな反逆が始まる!


☆全編を通じてエンタテイメントに徹した潔さが高く評価出来る、超ど級の大作。近未来設定で、ナイトメアと呼ばれる人間搭乗型戦闘ロボットを投入したブリタニア帝国に戦争で敗れ、エリア11と言う名の植民地になった日本。主人公ルルーシュはブリタニアの皇子だが、政争で母親を殺され、盲目の妹ナナリーと一緒に身分を隠してエリア11内のブリタニア人が通う学園で生活している。自分を葬った祖国に復讐し妹ナナリーが安心して住める世界を求めるルルーシュは、C.C.(シーツー)と言う謎の美少女から、他人を意のままに操る「ギアス」と言う力を授かって暗躍を始める。
 一方ルルーシュの幼なじみで親友のスザクは、元首相の父親を持つ日本人だが、正々堂々と日本の独立を勝ち取るため、あえて「名誉ブリタニア人」としてブリタニア軍に所属。ルルーシュの初恋相手ユーフェミア王女のナイトとなり、最新型ナイトメアのパイロットとして、日本の抵抗勢力を糾合し「ゼロ」と名乗ってブリタニアにゲリラ抗戦を試みるルルーシュの前に立ちはだかる。
 全編この2人の対立を主軸に描かれるので、入り組んで複雑怪奇なストーリーでも、中心を見誤る事はない。第1期2期ともラストに向けての盛り上がりが素晴らしい。第1期では、徹底抗戦を目論むルルーシュにとっては困りものの、「日本特区」を作ってこの中では日本人として生活出来ると言う博愛主義的構想を図るユーフェミア。ブリタニア人も日本人も仲良くして欲しいと言う慈愛に満ちたユーフェミアらしい構想だが、抗戦ゲリラ組織まで特区に参加して懐柔されると、ルルーシュの野望は頓挫してしまう。そんな初恋相手と対面したルルーシュだが、突如「ギアス」が制御出来なくなって「日本人を皆殺しにしろ」と言う呪いを掛けてしまう。正気を失ったユーフェミアは「特区」発足の式典で、日本人は死んで下さい、と恐るべき言葉を掛け、マシンガンを乱射して虐殺。軍にも「特区」に集まった日本人を殲滅するよう命令して一大惨劇に。
 彼女のナイト役スザクは、ユーフェミアを操ったのが「ギアス」だと突き止めて、ルルーシュを糾弾。ユーフェミアと共に自決しようとするが、ルルーシュの「ギアス」が、「生きろ」とスザクに命令。力が暴走したためとは言え、完全に悪役と化したルルーシュに翻弄されるスザク、と言う凄いラストだった。
 第2期に入るとますますストーリーが複雑怪奇に入り組んで来る。正直制作者側も完全に整合を取ってはいないように思ったが、やはりラストシーンが素晴らしくそれまでのグダグダ感あるストーリーを救った。ついに皇帝となり悪逆非道な振る舞いを見せるルルーシュだが、最後に「ゼロ」の仮面を被ったスザクに殺される。が、これこそが幸福な世界を願うルルーシュの深謀遠慮だったとは。


【主要キャラクター紹介】
ルルーシュ・ランペルージ

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※主人公。いちいち髪をかけあげる得意のポーズで決めゼリフを吐くのが、歌舞伎役者が大見得を切るみたいでおかしい。たぶん制作者側は「悪のヒーロー」を意識してるのだろうが、しょっちゅう失敗してモロに動揺してしまうのでイマイチ「悪」に成り切れていない。「ヤンチャな悪ガキ」であり母性本能をくすぐるタイプ。そのため女性にはモテモテで、彼女達を裏切り傷付け時には殺してしまっても、なお憎めない、と言う女たらしの才覚は超一流だ。


枢木 スザク

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☆ルルーシュの幼なじみで親友にして好敵手。人一倍真面目で正義感が強く、ルルーシュの行動を非難する彼の言辞は常に正論である。端正な顔立ちで常人離れした運動能力を誇る彼こそ通常の意味で「ヒーロー」にふさわしい快男児なのだが、ルルーシュの悪魔の能力「ギアス」に翻弄され屈してしまったかと見えるが。ラストシーンの大逆転でルルーシュを葬るが、それもルルーシュの画策した深謀遠慮であり、良きライバルの座から昇格する事はない。


C.C. (シーツー)
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☆ギアス研究所に所属していた不老不死の魔女。ルルーシュと契約を交わし、人を操る「ギアス」を授ける。「悪魔との契約」と言う古典的なモチーフだけど、細かい設定は正直良くわからなかった。「ギアス」の力を浸かって暗躍するルルーシュを「共犯者」として援助していくが、不老不死なのに見た目が萌え美少女と言うのはさすがエンタメ大作。画像はなぜかスク水だが、食べる必要がないのにピザが大好物で、ピザのぬいぐるみを抱いた姿はロリコン心をいたくくすぐる。第2期中盤で記憶を失い、痛い過去の奴隷少女に戻ってルルーシュを「ご主人様」と呼ぶ可憐さは反則だった。

ナナリー・ランペルージ
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☆ルルーシュの実妹で、盲目。車椅子生活を余儀なくされている。「お兄様」と慕って来る彼女が幸せに暮らせる世界を作るのがルルーシュの最終目標であるが、敵の策略でブリタニアの責任者となったナナリーを救出しようと取り乱したルルーシュは醜態を見せる。最終盤に人を操る「ギアス」の秘密を知り、兄を厳しく非難するナナリーの、閉ざされた、目が一瞬開くが、ルルーシュがその目を見つめて「俺に服従しろ」と恐るべき「ギアス」の命令を発するのは印象的な場面だった。

ユーフェミア・リ・ブリタニア
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☆ブリタニアの王女で気品に溢れ慈愛の精神に富んだ、本物のお嬢様。幼少時の初恋相手がルルーシュだが、一緒に親交があったスザクをナイト役としている。前述のように「ギアス」が暴走したルルーシュによって日本人の虐殺に手を染めてしまうが、彼女を親友に寝取られたルルーシュの復讐と深読み出来ない事もない。ともあれ、平和を願う博愛主義者の彼女が正気を失い、日本人に向かってマシンガンを乱射するのは悪夢のような第1期のハイライトシーンだった。

シャーリー・フェネット
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☆エンタメ大作「コードギアス」の中でもサービス満点で萌え要素の女王。ルルーシュの学園生活での恋人的存在だが、この学園女子の制服がパンチラ必至と思える超ミニスカで、彼女のような美少女だと目の毒過ぎる。(実際にはもちろろんパンツは見えないが)さらに水泳部と言う設定なので序盤からスク水姿で、ルルーシュのみならず視聴者も悩殺してくれる。そんな彼女もルルーシュのおかげで悲しい最期を迎えるのだが、とにかくビジュアル面で楽しませてくれる萌えキャラだった。

 その他複雑に錯綜したストーリーで登場人物も数え切れないくらいなのだが、女性キャラが圧倒的に多い。このアニメ、ルルーシュのハーレムを描いたのだと再認識。

参考動画→コードギアス 反逆のルルーシュOP 1 Full FLOW「COLORS」

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