沖縄の不都合な真実 大久保 潤、 篠原 章
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こじれにこじれる沖縄の基地問題の本質はどこにあるのか。見据えるべきは「カネと権利」の構造である。巨額の振興予算を巡り、繰り返される日本政府と県の茶番劇。この構図が変わらない限り、問題は解決できない。公務員が君臨する階級社会、全国ワーストの暮らしに喘ぐ人々、異論を封じ込める言論空間等々、隠された現実を炙り出す。党派を問わず、沖縄問題の「解」を考えていく上で必読の書。


☆沖縄に関しては左右いずれの立場に偏しても良くない、極めて難しい問題を孕んでいると私は思うが、ネットが発達しその利便性も危険性も多くの人が認識するようになり、沖縄についてもバランスを取って考えられる人が増えていると思う。
 そもそもテレビでは比較的左派的論調が多く、本書が訴えているような「不都合な真実」に目を背けている人達が多いのも確かだろう。だが逆に、ネトウヨ的な沖縄差別論にも強い違和感を抱く人間も私のように多いのだ。本書の意図は結局テレビに代表される左派的論調を批判する事にあるのだろうけど、今や一般人でも沖縄の抱える問題がそんなに一方の考えで解決出来るような簡単なものではないと分かっている。
 沖縄に関しては右でも左でも偏った論調の本は基本的に信用出来ないと思っている。従って右に偏った本書の評価は3とする。


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