ブルータスの心臓―完全犯罪殺人リレー 東野圭吾
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産業機器メーカーで人工知能ロボットの開発を手がける末永拓也。将来を嘱望される彼は、オーナーの末娘・星子の婿養子候補になるが、恋人・康子の妊娠を知り、困惑する。そんな矢先、星子の腹違いの兄・直樹から、同僚の橋本とともに、共同で康子を殺害する計画を打ち明けられ…。大阪・名古屋・東京を結ぶ完全犯罪殺人リレーがスタートした。傑作長編推理。


☆これはかなり強引に書いたらしい倒叙ミステリのエンタメ作。こんな犯罪を試みる人間がいるとは思えず、リアリティは乏しいのだが、次々に見せ場を作る腕前は確か。冒頭とラストのロボット殺人で人間とロボットとの関係を描くテーマもしっかり伝わった。
 作者の巧みな小説作りで、十分に楽しむ事が出来るエンタメ作と評したい。


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